今回は看護技術シリーズの末梢静脈確保について書いていきます。
こちらの手技はすごく身近な手技でありながら患者さんも看護師も緊張を伴いますよねw
痛みを伴いますからね(-_-;)
ちょっとしたコツなども書いていますので参考にしてください(^^♪
《目的》
・循環体液の保持や補充
・筋肉注射や皮下注射で投与することができない薬物の投与
・緊急患者やカテーテル、手術を受ける患者の管理のため
《必要物品》
静脈留置針、駆血帯、アルコール綿、ドレッシング材、固定テープ、肘枕、三方活栓、インターリンクチューブセットクレンメ付き(患者側に繋がるラインの事)、生理食塩水(チューブ内を満たすための物)、10mlシリンジ、未滅菌手袋
《方法》
・ルート確保の指示を確認する
・患者のベッドサイドに行き、医師からルート確保の説明が行われているかを確認する
・ルート確保を行う目的を説明する
《実施》
・手指衛生を行い未滅菌手袋を装着する
・医師の指示がなければ利き手と反対側に確保することを心掛ける。※1
・肘枕に患者の腕を置き駆血帯で駆血する※2
・第一選択として利き手と反対側の前腕(抹消側よりは中枢側)※3
・患者に親指を中にして握りこぶしをしてもらい血管を怒張させる※4※5
・穿刺部位が決まったら一度駆血を緩める※6※7
・チューブ内に生理食塩水を満たし、アルコール綿、留置針、固定テープをすぐに使えるように準備
・再度駆血を行いアルコール綿で穿刺部位を中心に円を描くように消毒しる
・留置針を取り出し刃面が上を向いていることを確認する※8
・皮膚を伸展させながら20~30度の角度で穿刺していく痺れなどがないかを確認する
・逆血があったら針を少し寝かせながら2~3cm進めていく
・血液逆血が確認しながら外筒のみを進めていく
・駆血帯を外して内筒を抜く(セーフティ機能がある場合はボタンを押す)
・チューブ内を外筒に接続しシリンジで陰圧をかけ逆血を確認し生理食塩水を注入してく
・陽圧ロックを行い刺入部の固定を行っていく※9
・固定の際はテンションがかからないようにループなどを作成固定する
《根拠》
※1ルート確保は少なくともある一定の間は留置したままになります。日常生活に影響が少ない部位に確保することを心掛ける。シャントがある場合などはこの限りではない
※2駆血が強すぎすると動脈の流入まで制限されるため静脈が怒張しづらくなる
※3前腕の橈骨皮静脈(末梢側)には橈骨神経浅枝が近くを通っているため神経損傷のリスクが高い
※4前腕部の筋肉を収縮させて静脈還流を増加させるため
※5動脈、静脈、筋の見分け方として静脈だと思う部位に指を置き拍動が感じられたら動脈です。指を置いたまま手首の辺りを何回か握ります。指に何も感じなければ筋の可能性が高いです。手首を握る動作に合わせて指にも動きがあれば静脈の可能性が高いです(参考までに)
※6穿刺部位の選定には時間をかけ、確実な部位を探しましょう。ここでの時間が緊張するからと適当にしてしまうとミスの可能性が高くなり患者さんへの負担も大きくなり、自分自身のプレッシャーも大きくなります
※7この後アルコール綿を開けたり留置針を開けたりと準備があるので少しでも苦痛を和らげるため
※8刃面が下を向いていると穿刺部痛が大きいため
※9生理食塩水を注入しながらクレンメを閉じる
どうだったでしょうか?
今回はルート確保について書いてみました。馴染みのある技術になりますが私は今でも緊張します。やっぱり患者さんに苦痛が伴う処置を行うときはどんなときでもそおなりますね。
ただ、できる限り苦痛を少なくするような努力をして試みていますので皆さんも参考にして頂ければと思います。
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